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こころのはなし

更年期障害患者と更年期健康女性における症状の頻度

更年期障害患者さんの訴える多彩な症状の出現頻度を同年代の健康女性と比較したグラフです。

更年期障害の患者さんで認められるほてり・のぼせから夜間途中覚醒(易覚醒)まで上位10症状の発現頻度はすべて、更年期健康女性でもっとも頻度の高い全身倦怠感の出現頻度よりも高くなっています。

また、神経質、ゆううつなどの精神症状や、入眠困難、易覚醒などの睡眠障害も更年期健康女性に比べてかなり出現頻度が高くなっており、更年期障害の症状は非常に多岐にわたると思われます。

これらの症状に対する自覚の程度の差が更年期障害か否かの違いと思われ、これら10症状は更年期障害を判別するための特徴的な症状であると言えます。

 

更年期のうつ状態の背景要因

更年期の女性が訴えるうつ状態の背景には、女性ホルモンの欠乏という内分泌学的要因と喪失体験などに基づく心理社会的要因の2つがあると考えられます。

この2つの要因を明確に区別することは困難ですが、おおよその鑑別を行うためには、血管運動神経症状の有無、うつ状態に特有の抑制症状の有無とその程度、月経の状態、心理社会的要因の有無などの情報を得ることが役に立ちます。

血管運動神経症状がなく、喪失体験をきっかけにしていることが明らかな場合は、心理社会的要因によるうつ状態の可能性が高いと考えられます。また、月経が順調であるにも関わらず、頑固な不定愁訴が続く場合もうつ状態が背景にある可能性が疑われます。

監修:さがらレディスクリニック院長 相良 洋子

 

更年期障害のうつ状態の治療

  • ホルモン補充療法(HRT)
  • 漢方療法
  • 向精神薬による治療 :抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系抗不安薬など
  • 精神療法 :認知行動療法

監修:さがらレディスクリニック院長 相良 洋子

更年期障害のうつ状態の治療は、大きく分けて、ホルモン補充療法(HRT)、漢方療法、向精神薬による治療、精神療法の4つがあります。

内分泌学的要因が背景になっているうつ状態にはホルモン療法がよく効きますが、心理社会的要因を背景に持つうつ状態では抗うつ薬が主体となります。

両者を区別できない場合には、ホルモン療法を数ヵ月行い、その効果によって判定する治療的診断を用いることも有効です。

 

更年期障害のホルモン補充療法の効果

更年期障害患者さんにおけるホルモン補充療法(HRT)の有効性の限界を示したグラフです。

精神疾患を合併していない更年期障害患者さんでは更年期指数の点数が有意に低下しました。

8週間のHRT後に精神疾患を合併した患者さんのうちHRTが有効であった群(▲)と無効であった群(■)に分け、有効であった群はそのままHRTを継続し、無効であった群は向精神薬を併用しました。 HRT有効例では器質的な精神疾患の病像と更年期障害の病像が混在している症例で、主に血管運動症状が軽減しましたが、8週目以降は次第に症状が増悪しました。

しかし、HRT無効例に8週目以降、向精神薬を併用したところ、その後指数は有意に低下しました。この結果から、更年期障害における精神疾患の根本的治療にはHRTだけでは有用とは言えないことが示唆されます。

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