1966年にレットによって初めて報告された障害で、女児のみに発症する脳障害です。
少なくとも6ヶ月の正常な発達の時期を経た後に、重度の精神および運動の発達的後退がみられます。有病率は、女児10万に対して6〜7です。
特 徴
生後5ヶ月間の明らかに正常な精神運動発達の後に、4歳以前、通常生後1年または2年に発症し、発達の停滞あるいは技能の喪失が進行します。
典型的には発症後の早い時期に対人的に関与しようとする行動が消失し、常同的な手の動き(手を捻る、手を洗うような運動)が発現します。
原 因
原因不明です。双生児研究によれば、一卵性双生児では完全に一致します。
経過と予後
経過は進行性です。社会性および遊びの面での成長は最初の2,3年で止まり、小児期中期には、側湾あるいは後側湾に伴って体幹の失調が出現する傾向があります。
最終的には重度または最重度の精神遅滞と、軽度ないし中等度の運動機能障害の状態となります。てんかんも高率に発症します。
治 療
治療は、対処療法になります。
精神・運動発達の障害に対して、総合的リハビリテーション・アプローチが必要となります。
たとえば、筋の機能不全に対しては理学療法が有用であり、けいれんを制御するためには抗けいれん薬の投与がなされます。また行動療法と投薬は、自傷行動と呼吸の乱れを制御する上で役立ちます。
診断基準
| DSM-W-TR | ICD-10 |
| コード番号299.80 | コード番号F84.2 |
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[発症年齢]症例の大多数は生後7〜24ヶ月の間に発症する。 [診断特徴]
典型的には、小児は幼少期に、人びとを見ながら、あるいは「心を見抜くように」見ながら、一種の「社会的微笑」をすることは保たれているが、人びとと社会的な関わりをもつことはない(社会的な関わりはしばしば後になって発達するようになるが)。
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自閉症との比較
自閉性とは対照的で、故意の自傷や複雑な常同的な運動への没頭あるいは決まりきった習慣はまれです。
【参考・引用文献】
・DSM-W-TR精神疾患の分類と診断の手引 新訂版 高橋三郎他訳 2010 医学書院
・カプラン精神医学ハンドブック 融道男他訳 2010 メディカルサイエンスインターナショナル
・ICD-10精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン 融道男他監訳 2009 医学書院
・知っておきたい精神医学の基礎知識 サイコロジストとコ・メディカルのために
上島国敏・上別府圭子・平島奈津子編 2010 誠信書房
